0909a 多摩川「大人と子どもの 川の安全・カヌー教室」

2回目のカヌー教室実施報告  by 堀 展史
 多くの参加者、協力者、ボランテアの皆様のおかげで2回目のカヌー教室を無事に実施する事ができました。開催スタッフ、ホストボランテアの皆様(エコミュージアム推進委員会、多摩川リバーシップの会(RS)のメンバー、川崎市)にお礼とともに教室の報告を致します。

           会場準備                 開会式                 「早く漕ぎたいよぉ・・・」

午前の部

安全教室
 (加藤・堀/RS)
 普通の家族が川などで遊ぶ時の危険への対処をコンセプトに身の回りのペットボトルやクーラーボックスなどを使い、実践的なものを使ったレスキュー教室を心がけました。
 あわてず、浮くものを使い、声と目をかけ、人を呼ぶ(救急車も)家族を守るお父さんお母さんの真剣な眼差しが印象的でした。

カヌー教室(ゲストボランテア)  
 カヌー講師は高橋さん(協力:イワタニリゾート)、カヤック講師は畠山さん(世田谷アドベンチャークラブ)がかって出てくれました。
 始めは風や流れで、上手く行かなかったお父さん、お母さんもだんだんとパドルで水を捉えられるようになり、娘やお孫さんと遠くの方までいって心配させてくれるほど上達しました。(しっかり水上スタッフはフォローしてました)
 スタートで「沈」の洗礼を受けた子は、最後には一番たくましくなり、何時までも乗っていたい、これからも続けたいと喜びの豹変をとげ、引っ込み思案の怖がりさんも川の中のライフベスト試し浮きや水浸しの苦難を乗り越え、だんだんとに伸び伸びとした笑顔に変わって行きました。

お昼
 今回はリバーシップの柴崎、日吉が全員に温かいイタリア風トマトスープをタップリごちそうしてくれました。(スタッフの食事も有難うございました。)

     

      いよいよ安全講習         溺れる人にクーラーボックスを投げる     ロープで岸まで引き寄せる

午後の部

新作艇の進水式
 陸上監視本部の森田リバーシップ会長代理は、午後一番に自作艇の進水式を披露して、その斬新性、風にも強い操作性で、ミズスマシのような軽快なパドリングで皆の注目を集めました。

カヌー、カヤック試乗会
 イワタニリゾートの高橋さん、世田谷アドベンチャークラブ川本代表のご協力、RS会員の持ち込み艇で全18艇が用意され、参加者は様々なタイプのカヤック、カヌーにのり、多摩川の風と川の流れとともに、水上の自然を楽しみました。

水上安全
 安全面では堰への50m接近禁止(河川法)に5個の浮標を設置し、水上監視艇でのチェックを行い、風対策では、当日の風向きは、幸いに対岸の狛江上流からの吹き寄せで、ニケ領用水入口に向かっていたので堰の右岸魚道へのカヌーへの進入に気を配りました。次回は陸上監視本部と水上者(監視含む)の意志の伝達のため、拡声器等の方法を検討したいと思います。
 国土公通省京浜工事事務所から大人用、子ども用のライフベスト各10着を借り受け使用しました。今後せせらぎ館の多摩川リバーミュージアム(TRM)の部屋に置かれ必要な時は借用できると聞いており、大変な進歩と感心し、感謝しています。

暗雲接近
 台風による雨雲の接近情報が、下流のリバーシップ会員からもたらされ、急遽、反省会をせせらぎ館2階として撤収準備を行いました。
 撤収にはサイクリングロードに運搬用自動車を回漕して、土手を登る作業なので時間がかかりました。ジョギングや自転車の方々には迷惑をおかけしたと思います。

ロケーションのデザイン
 せせらぎ館周辺、護岸、二ケ領取水口橋渡し、アプローチ(陸・川の進入路)等の改修計画の中で、カヌーのみならず多くの市民が日常的に、川を憩いの場とできるような、市民の需要の視点からの意見聴取を望みたいものです。(自動車進入・駐車、水飲場、水場、安全用具置場)
 今回の自動車進入時には出入口の鍵管理者の川崎市の本木さんにはお世話になりました。
 尚、参加者は合計44名、概要は下記の通りです。

参加者概要
1.公募参加者(25名)
  教室申込者(22)
  ボランテア参加者 松村真知子さん、保坂祐太さん、川本英樹さん(3)
2.協力参加者(3名)
  世田谷アドベンチャークラブ 川本茂代表、畠山孝雄氏(指導)
  イワタニリゾート(株)アウトドア事業部 高橋氏(艇提供・指導)
3.主催・共催者(16名)
  エコミュージアム推進委員会:
  田中喜美子せせらぎ館長、井田顧問、安永氏    3名
  多摩川リバーシップの会: 森田会長代理以下   11名
  川崎市企画調整課 :   御崎課長・本木主幹    2名

         

           パドリング講習・高橋さん(イワタニリゾート)            舵取りはお父さん            

年寄りの冷や水??その2
 川崎せせらぎ館カヌー教室に参加!  by梅田 義智

 奥多摩に続き、9月8日(土)、川崎市せせらぎ館前の多摩川で行われた「親子カヌー教室」に、参加しました。
 先生は同じM先生始め、カヌーのプロが多数でした。
 しかしここは、奥多摩の急流と違い、流れは無く、風も無く、おまけに天気も良く、絶好調!
今度はカヌーを存分に楽しむことが出来ました。特に会員の方の「手作りカヌー」に乗せてもらいましたが、驚くほどのスグレものでした。(作り方を教えてもらおうかな・・・?)
カヌーの楽しさもさることながら、同好の有志(先輩)達の、好きなことに取り組む真剣さに直接ふれることが出来たのが何よりでした。
 人の出会いと、人の輪の不思議さを改めて感じた「カヌー教室」参加でした。
 お世話になった皆さん、有難うございました。又よろしくお願い致します。

        

             「森田式手作りカヌー」進水式                   川原での昼食

川とカヌーを満喫、来年もやろうね!!!  by能 隆司

 去年に引き続き、安全カヌー教室が2001年9月8日(土)午前十時から二ヶ領宿河原堰上流で、多摩川エコミュージアム推進委員会主催で開催された。我々多摩川リバーシップのメンバーも多数スタッフとして参加し、安全カヌー教室を参加する人たちと共に楽しみ、川とカヌーを満喫した。準備においては、プロジェクトリーダーの堀氏の頑張りには目をみはるものがありました。(拍手、拍手・・・・・・・)

 加藤女史の強力サポートもあり、準備も着々と進み、安全カヌー教室を待つのみとなった。当日は、台風15号、16号が発生していて今までの台風だと直撃が免れない状況であったが、前の晩対岸にキャンプして見守った勝田さんやリーダー堀の気持ちを察してか、台風もゆっくりとカヌー教室の終わるのを待ってくれた。安全教室開始時の水面は穏やかで、風向きは宿河原堰の方には流されにくい良好な条件となった。リーダー堀の日頃の頑張りを風神様、と雷神様が見守ってくれたのでしょう。

 参加者は、親子など7組20名(子供10名)、スタッフ15名の35名の参加であった。カヌーは10艇、ライフジャケットも国土交通省から借りた20着を含め、リバーシップから10着等々。ライフジャケットでのトピックは幼児用のジャケットを参加者が準備してきたことである。堀氏のアドバイスもあったろうが親の熱意を深く感じた次第であった。

 田中せせらぎ館長の挨拶、川崎市の挨拶、多摩川リバーシップ代表の挨拶のあと、堀さんの子供が水におぼれたときの対応を中心に、的を射た巧みな話術で実演も交えて"大人と子供の水の安全教室"が開催された。

<安全教室メモ>
おぼれた人(子供も大人も)は、まず落ち着いて大きな声で"助けて!!"と人を呼ぶこと、手を大きく振ることが大切である。
発見した人は、親はもちろん、他人の人もよけいなお節介と思われてもいいから慌てないで落ち着いて"わかった""今から助けるぞ"と声をかけ、合図を送ること(よく自分の子供が目の前でおぼれたら、親は頭が真っ白のなって見境もなく飛び込み、親子共々水死したり子供を助け自分は力つき水死することが多い)。絶対にすぐに飛び込まないこと。
周辺にいる人に助けをお願いして、救助活動および救急車の要請や案内をお願いする。
おぼれている人には、とにかく浮く物、ロープなどを投げ掴まらせ安心させること。身近にある浮く物としては飲みかけのペットボトル、木、クーラーボックス等々がある。
水辺に遊びに行くときには、ライフジャケットを1着持っていくことが、一番のお薦め!!

 以上、実演を交えた話が、30分近くあったが、参加した大人の方が子供以上に一生懸命聞いており、これだけでも親子を条件とした開催に意味があったと思う。熱演のあまり、堀さんが携帯電話もろとも川に飛び込んでしまいました。携帯電話さんかわいそう(堀さんの心中察します。こんな時保険で処理できないのかな???)ガンバレ堀さん!!!
時間を見計らって、そろそろカヌー教室をと声がかかり、救急蘇生法、人工呼吸等の講義をうち切り、カヌー教室へと移った。(陰の声)次の機会は、必ずやろうね臼田さん。

 カヌー教室は、ライフジャケットの付け方をチェックし、イワタニリゾウート(株)の高橋氏よりパドル(かい)の名称や漕ぎ方操縦術の説明があり、早速、親子で2人、3人乗り体験操艇が始まった。ほとんどの親子が初体験で、最初のうちはパドルの使い方もぎこちなく進まなかったが、水と直接接しながらの指導は、瞬く間に以外とうまく操艇できるようになり、気持ちよさそうに水面を滑っていくのは見ていて楽しい物があった。
 体験操艇が始まってまもなく、川の中央で男の子(10歳)がカヌーから落ち(カヌーでは「沈」といい、よくあること)一瞬泣き叫びパニックに陥ったが(泳げないよう助けてようと叫んでいた)そのとき、我がベテラン加藤女史が音もなく近づき、優しく声をかけカヌーに必死にしがみつき、はい上がろうとする子供に「ライフジャケットをつけているから絶対大丈夫、安心して」と呼びかけた二度、三度と呼びかけるうちに、子供もようやくよけいな力を抜き、ライフジャケットに身を任せ仰向けに浮かぶことができた。水への恐怖心も解けたようで笑顔も戻り、陸に上がるように呼びかけるのも振り切り、再度なカヌーに乗り込み漕ぎだした。ヤッタネ加藤さん!!!(後日談、あの笑顔がたのもしい!!)

 みんなが(特にお姉ちゃんの鈴奈(4歳)ちゃん)スイスイと乗っているのを見て、見学をしていた陸君(2歳)が乗りたいと母親に懇願していた。子供の意志を確認するとかなり本気であったので、違反かなと思いつつ、鈴奈ちゃんのライフジャケットを着せて乗せてみた。いつもはやんちゃの陸君が背筋を伸ばしてバランスを取っている。両親の笑顔と陸君の得意そうな笑顔が印象的でした。
 もう一つのトピックを紹介する。おっかなびっくりで乗っていたさやかちゃん(8歳)が母親に水の中に飛び込んで良いかと許可を請うていた。母親もがんばりなさいと励ましの言葉、だが、気持ちと反対に体はまだ怖がってなかなか水に飛び込めない。そばについていた加藤女史の励ましのかけ声に5回目、ついに「沈」した。達成感あふれたさやかちゃんの顔がとても良かったね!!!!これからもガンバレ!!!
 安全カヌー教室の反省会で子供たちから、我々への大きなプレゼントであった。

      

                「沈」なんてへっちゃらサ!              家のそばに、僕らのゲレンデ

「今日は大変楽しかった。又、乗りたい・・・」――――堀さん万歳、楽しむ人が増えたよ!

 最後に次回の"安全大人と子供のカヌー教室"ための希望と我欲を述べたい。
1. 連絡体制(スタッフ間、スタッフと参加者間)を明確にする。携帯拡声器等々。
2. 釣り人との共存を考える。事前に看板等で連絡する。
3. 参加者を30名程度とする。
4. 乗り場を整備する。行政と調整が必要になるので時間がかかる。
5. 子供スタッフの育成。杉浦さん、保坂さんのお子さんはスタッフとして参加してほしい。
6. 安全教室は必要だけれども、レースをやればもっと楽しいとおもう。
7. せせらぎ館への通路の整備(用水へ筏でも浮かべて桟橋にしたら、危ないかな)
8. 火力の強い設備。炭か、プロパンを用意しよう。柴田さん、日吉さんご苦労さん
9. 清掃活動をやろう。

 以上体験記でした。来年もやろうね!!!

<目次   次の日記を読む   活動記録へ戻る