030625 宮内中学校源流体験と笠取山(水干)登山



編集・文責・写真 かとうまきこ
源流体験教室の写真は、残念ながら撮影できず・・入手できたら、絶対アップしたいなああ。
6月25日〜26日、とどろき水辺の楽校鈴木さんの依頼を受け、SAC川本さん、中川会員と川崎市中丸中学校の源流体験教室のサポートに行ってきました。
一日目は、源流体験沢登り&キャンプ、翌日は、笠取山頂上近くにある多摩川水源「水干」までの登山と、メニューぎっしり。140人余りの生徒全員を無事下山させて、バスを見送った時には安堵のあまり、腰が抜けてしまいました!
身体も心は未だ幼いけれど、体格と理窟は立派な子どもらを引率する・・・
たくさんの笑顔やジーンとしたエピソードには忘れがたいものがあります。
そして、自分の中の「あらねばならぬ」も「感傷論」も「プライド」も洗い直された、二日間でもありました。

それにつけても、多摩川源流の沢のうつくしさよ・・・
五感で味わった、あの世界。
いつか必ずご一緒しましょう。
2003年源流レポート
「源流体験と笠取山(水干)登山」
 report by 中川三郎 
川崎の宮内中学校の課外授業で、標記のサポートを行った。メンバーは、アウトドア用品卸業・遠藤光紀さん、森林インストラクター・斎藤幸雄さん、とどろき水辺の楽校・鈴木眞智子さん、世田谷アドベンチャークラブ・川本さん、それに我がリバーシップの加藤真紀子および中川の計6人。
この計画は、宮内中の学年主任・野口先生と眞智子さんが中心となり、昨年より企画されていたもので、多摩川源流研究所所長の中村文明さんを呼び、講演会を開くなど準備を進め、今回の実施となった。
当日は校長及び、8名の宮内中の教職員が参加、生徒もほぼ学年全員の140名余り。大雨の中、バスに分乗して川崎を出発、山梨県小菅村・平山キャンプ場に到着しボランティアと合流。開校式の時には、さすがの雨も上がり、生徒の期待も高まった。
晴れたのは、文明さんの山伏ばりの祈りの言葉が効果抜群だったそうな。
塩山から小管に向う車の中でずっと唱え続けていたそうだ。
源流体験では、4班に分かれた生徒たちが、崖や川沿いをロープを掴んで下ったり、進んだり、流れの中を渡ったりしながら上流へと歩いた。最終地点では、水の深みに、次から次に飛び込む!飛び込む!男子も女子も!キャンプ場に戻り夕食つくり。何とか8時までにすませ、キャンプファイア、周りを囲んで花火で大騒ぎ。(イヤア、なんとも無邪気だ)夜10時30分 オヤスミナサイ・・・・??
キャンプファイアは燃やすだけ。(モッタイナイなぁ)
翌26日。いよいよ笠取山・水干に。
朝食に手間取り、一時間遅れの出発。途中へたばった生徒を励ましながらあるく。水干までは無理かな?とおもっていたが、昼食後は元気に行ったそうで、≪水を飲めた≫と喜んでいた。笠取小屋に中川と残ったのは、女子1人、男子4人。前日の源流体験で疲れたか。

 多摩川・荒川・富士川源流をを分ける石碑


これに触れば、必ず源流の一滴まで行く元気をもらえるぞっ!!
激をとばしてくれた小管村役場のお兄さん


▲岩屋の崖下にある「水場」で
源流の一滴を飲む。順番、順番!
上を見上げれば、
あれが「水干だ!」」
岩屋へは、断崖絶壁の道しかない
 サポート隊が人間ガードレール
岩屋から下を見下ろす
  ゾ〜〜〜ツ
 これが、多摩川源流の一滴だ!!
ほんとに、よく頑張ったねえ・・
残った女子1人、仮にマルコちゃんは体が弱く、学校に行くにも500メートルの道を30分かけて歩く。
当初参加は無理と思われていたが、担任の先生たちの後押しに促され完歩した。
山も笠取小屋まで登った。95点の出来と先生たちも大喜びだった
特別付録
多摩川源流所ホームページ
http://www.tamagawagenryu.net/

「文明の源流日記」から
2003年6月25日(水)
 朝眼を覚ますと土砂降りの雨。今日川崎市の宮内中学校が「源流体験」にやってくるのに、なんて無情な雨なのか。朝6時から、今日の準備のために「源流体験」マニュアルを作成する。体験の入り口での注意、坂のおりかた、源流の渡渉の方法、シオジとサワグルミの違い、苔の話、岩の話、川の働き、瀬とトロと淵の説明、釜淵の渡り方、左岸と右岸、本流と支流、砂岩と泥岩などなど必要なことをまとめていく。この「源流体験」に参加した生徒達が心の中に源流を刻んでくれればいいと心で祈る。
 自宅を出る時間になっても、雨は降り止まない。柳沢峠の気温は15度と寒い。一ノ瀬・落合に着くと、宮内中学校の野口先生から、「予定どうり、バスは進行しているが、雨は強く降っていますか」と心配そうな電話が入る。野口先生も「源流体験」は時間を遅らせてもやりたいとのこと。こちらからも、「是非源流体験はやりたいです」と応答した。
 源流研究所には、ボランティアの鈴木真智子さん、加藤真紀子さんなどがそうそうに到着し、打ち合わせて、上履きに巻く縄を一定の長さに切るお手伝いをしていただく。生徒150名は受け入れる側も大変で、手伝っていただいてようやく終われた。午前11時には、宮内中も到着。雨は降り続いていた。昼食を済ませて「源流体験」に向けてバスで出発したとたん、信じられないことが怒った。雲の切れ間から太陽がのぞき、見る見る青空が広がっていった。太陽が大地に照りつけ、気温もぐんぐん上がっていくではないか。一番心配した気温も心配なさそうである。
 青空の下「源流体験」が開始された。一斑はブンメイ所長、2班は、佐藤室長、三班は、井村主任、四班は、穣君がそれぞれ責任者でついた。生徒達は、源流を歩き始めたとたんに「冷たい」「流れがきれい」と次々に反応し、赤沢出合い下渕、たわむれ淵とすすんでいく。瀬やトロや淵の説明を良く聞いている。岩の剔れたところでの大雨の恐ろしさもじっくり聞いてくれた。釜淵では、男は全員ヒヤヒヤドキドキコースを選択、女子もかなりがこのコースに挑戦する。何しろ元気で、行っても行っても少しも疲れない様子であった。瞳淵まで来ると、ドブンドブンと飛び込みが始まった。この間の雨で、水量が増していたが、自然条件の厳しさをむしろ楽しんでいるかのようであった。危険な所は、川崎のサポーターの方々がガッチリまもり、全員が源流体験を安心して楽しんだ。がんばりやの生徒は「俺13回もとびこんだよ。最高。いい思い出になった」と笑顔で話してくれたのが印象的であった。鈴木さん、川本さん、加藤さん、斉藤さん等々皆さんサポート有り難うございました。
2003年6月26日(木)
宮内中学校の生徒達に朝食を届ける任務を任された関係から、午前4時30分に起きて、塩山の和泉屋にサンドイッチやスープを取りに行く。152名分を注文してあったので、数量を確認して5時に小菅村平山キャンプ場に向けて出発する。途中で事故があっては大変なので普段より慎重に運転する。柳沢峠を過ぎて丹波山村を通過し、今川峠まで差し掛かるとなんだかホットする。今川峠を下り掛かるとなんだか珍しいお客さんに会う。狐が林の中に身を隠そうと足早に動き出した。時間に少し余裕があったので、車を止めるとキツネも停止してこちらの動向をうかがっている。優しい表情のキツネで多分メスに違いない。軽く会釈をすると不思議様な顔でこちらを見ている。「元気でね」と車を走らす。しばらく行くとかわいらしいリスが道を横切る。普段は滅多にお目にかかれない動物たちも夜明けには活発に活動している姿に会えて嬉しかった。
 6時に平山キャンプ場に到着する。校長先生、野口先生たちと挨拶を交わし、炊事場を覗くと鈴木真智子さん達がスープのためのお湯を沸かしていた。小菅村の佐藤さん、奥秋さん、穣君とみんなそろう。朝7時に水干に向けて出発予定がなかなか準備が整わない用で一時間遅れの8時になる。大部隊を移動させるのは容易なことでない。登山の準備、部屋の片付け、トイレのどれ一つとっても全員がそろうまでは、時間が掛かる。それでも生徒達は元気に動き回り、身支度をしていた。
 そこに、テレビ局TBSの取材班が飛び込んでくる。三瀬真美子さんという抜群のスタイルをした美人レポーターに注目が集まる。生徒達は、ご機嫌でインタビューに応じていた。いよいよ出発する。マイクロ5台とワゴン車2台を引率して佐藤さんが先頭を走る。カメラマンは、水干への道中もとりたいらしく、車から身を乗り出して車の列にカメラを回していた。



かくして、源流研究所所長、文明先生の
熱く、多忙な毎日が続きます
源流が象徴する、みんなの未来を守るために・・・





多摩川源流所ホームページ
http://www.tamagawagenryu.net/


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