1028  これが、リバーシップの自主トレだ!
                 by 堀 展史

「会員による、会員と仲間のためのカヌー練習」当日の報告です。
悩みましたが行政批判含め、正直思った事を書いてしまいました。
TAKE UPに反論あれば事務局又は掲示板にお寄せ下さい。
市民の運動なので「市民参加」でなく「行政も参加」させてあげます。


和泉多摩川のせせらぎ館の対岸で迎えた朝

予報を半日先取りしたように、どんよりとした雨雲が空を覆っていた。
そんな中で目覚めたのだが、降り出しそうな雨もあまり気にならない。
焚き火で暖をとっているとカヌー精進一途の斉藤が到着し、
雨なんか降っても練習しますよねー、と言う感じで気合いを振りまく。

朝食の支度中に降りだした小雨と焚き火がジャブの応酬を始める。
和泉多摩川で最も美しい場所、二本の柳の大樹の下にタープを張る。
天候を心配した長野会長から連絡があるも、
これしきの雨にくじけるほどやわな者は仲間にはいない。
「雨天決行-結構」昨晩、底をつきかけたアルコールの補給を頼む。

早朝から野球の自動車がたくさん入って来る。
キチッとしたユニフォーム姿の面々がキャッチボールやグランドの整備を始める。
我々の起き抜けの姿とは対照的で、きびきびと動きがいい。
しかしながら、降り出した雨のため、試合は中止となった模様、
土手にきれいに頭を並べた自動車はみな撤収する。
入れ替わりに狛江市教育委員会が子供たちを十数名を引き連れ、
雨などものともせず、飯ごう炊さんと焚き火の学校を開設した。
大きなメッシュ・タープ・テントを張っていたが、中で雨宿りをする者は誰もいなかった。
雨合羽もろくにないが子供たちは、夕刻まで元気いっぱいにのびのびと遊び、
楽しんで帰っていった。

人々の共有財産としての川を考える・・・
川には広い河原とトイレさえあれば良い。
日射しや小雨をしのげる樹木があればなお良い。
ゲームセンターは駅前だけで結構だ。
ここ和泉多摩川は、対岸の川崎市側と異なり、橋や可動堰、
そして狛江の下水道浄化排水口を除き、自然護岸の河原が長く続く。
小田急線下にボートハウスの駐車場もあり、
河原管理者と利用する市民が高い志を持ち、ゴミ問題や火の始末など、
うまく運用すれば、ここは多くの人々の素晴らしい共有財産となる。

何とも無粋なトラ模様の鍵付鉄杭が、ここに市民は来るなとばかりに立ち塞がる。
川の工事を一手に仕切るお役所が、あやふやな根拠で
市民の立入を禁止するシンボルでもあり、同時に有効な実力バリアーだ。

自動二輪の河川パトロールがくる。
市民を守る「治水」や用水を守る「利水」の管理をしている、大切な仕事であり、
日夜働く人々には頭が下がる。
だが行政の中にはオイコラ警官顔負けに
川に集う市民をアイツら、コイツら呼ばわりし、
自分たちの擬似市民イベントの参加者以外の「普通」の市民を
敵視する公僕にもまだまだ良く出くわす。


いよいよ、練習開始

学生の加藤、中島両君が到着する、雨天決行を伝えると
斉藤は待ってましたとアーリー(ファルト・カヌー)を組み立て始める。
長野会長は午後からフォーラム出席とのことでネクタイ姿、
今日こそは沈の洗礼で歓迎しようと待っていた堀は拍子抜けしたが、
差し入れのワインで直ちに納得。

陸上で竹内師匠の手ほどきを受けた学生の両君は
タンデム(二人乗り)で漕ぎ出し水上で堀から訓練を受ける。
きょうは小雨だが風もなく、流れも緩やかで癖のない
湖状態の「せせらぎ湖」でのパドリングだ。
「カナディアンカヌーを一人乗りでマスターする」と
決意している斉藤さんはやる気充分、静水面でのパドリングは問題なし、
無駄な力を早く抜き、「水を捉える」事ができれば流水の中で揉まれ上達する。
口で言うより後は回数をこなし会得する。

川は人間の小賢しさとは違い、何でも基本を教えてくれる。

練習後はパスタとワインで世代交流を行なった。
中島君の親父はスキー、潜りなど子供を上回るスポーツ万能親父。
我々の年令を聞いて安心したのか?次回は父親も連れて参加するとのこと。
今回はカヌーの練習量は充分ではなかったが、
ベテラン勝田と師匠竹内から野外の遊びや経験談を聞き、沢山の収穫を得た様子、
11/11のRS川下りでのデビューを楽しみに解散した。



目次へ    次の日記を読む   自主トレ前夜行を読む  活動報告へ戻る